水産物卸の石川中央魚市(金沢市西念4、金沢市中央卸売市場内)とJFいしかわ(北安江3)などが「石川の朝とれもん」として進めている鮮魚の地産地消の仕組みが、2013年度のグッドデザイン賞を受賞した。10月1日、同ブランドのプロジェクト事務局が発表した。
「石川の朝とれもん」ブランドの発足を記念して行われたキックオフイベント(2012年4月)
「石川の朝とれもん」は鮮魚の地産地消ブランド。石川中央魚市とJFいしかわがタッグを組み、朝捕れの地物を専門に扱う「朝セリ」を金沢市中央卸売市場で実施することで、その日の午前中に県内の鮮魚店に鮮魚を配送できる体制を整備した。
グッドデザイン賞は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する総合的なデザインの推奨制度で、優れた「モノ」のデザインだけでなく、産業や社会を豊かにする「サービス」や「仕組み」のデザインも評価の対象となる。「石川の朝とれもん」は、従来の流通の課題を解決すべく、新たな仕組みとして朝競りを実施し、ブランド化している点が評価され、同賞の受賞につながった。
同ブランドは昨年、石川県主催の「いしかわエコデザイン」や、全国規模の「eco japan cup」でも受賞しており、県内外から注目を集めている。プロジェクト事務局の北浦直哉さんは、「受賞は大きな誇りであり、今後も魚の地産地消という提案を通して、新たな需要の開拓に努めたい」と話す。グッドデザインのシンボルである「Gマーク」については、今後店頭ポスターなどに活用していくという。