学生と就職後1~3年の社会人との交流イベント「もし草食学生が肉食社会人とビールを手に会議をしたら」が7月2日、ITビジネスプラザ武蔵(金沢市武蔵町)で開かれ、学生が就職活動の心得などを学んだ。
学生グループ「KAKUMA NO KOTORI(角間の小鳥)」が就職活動の準備運動の場として企画し、金沢市から委託を受けて実施した。
参加したのは金沢大学、金沢工業大学、石川県立大学など5つの大学・大学院、専門学校の1年生~修士課程2年生19人と、石川県庁や県内に支店を置く大手飲料メーカー、旅行会社、信用金庫、地元テレビ局などに勤める1~3年目の社員14人。参加者はグループに分かれ、名前とニックネーム、マイブーム、キャッチコピーを紹介し合った後、ビールを酌み交わしながらクイズや「営業ゲーム」に挑戦した。
営業ゲームはグループごとに車メーカーと広告代理店に扮(ふん)し、車の部品や業務に必要な設備をそろえ、完成品として販売して収益を競うカードゲーム。社会人は日頃の経験を生かして、積極的に他グループに売り込んだり、売値を上げる方法を編み出したりしてリードし、学生たちに営業のノウハウの一端を教えた。
また、面接での効果的な自己PR方法や就職活動での苦労も披露し、学生たちを激励した。
マスコミの報道記者を志望する金沢大学地域創造学類人間社会学域4年の男子学生(21)は「社会人の方たちは頭の回転が早く、(営業ゲームを通じて)どうやって日頃、物を売っているか体感させてもらった。今までは行動を重視していたが、(社会人の方たちを見ていて)頭を使って戦略を練らないと就職氷河期を乗り切れないのではないかと感じた」と影響を受けた様子。高校時代の同級生に誘われて参加した地元テレビ局の女性社員(24)は「年齢は2~3歳しか変わらないが、フレッシュで刺激になった。私も就職活動で何十社と受けたので、緊張していた学生に自己紹介の仕方を教えた」と楽しげに話した。
「KAKUMA NO KOTORI」は第2弾、第3弾として、秋ごろまでに企業の「エース」社員との交流会や社長・役員とのグループディスカッションの場を設ける予定だという。