金沢経済新聞の2010年累計PV(ページビュー)ランキング1位には、「本田選手高校時代の行きつけの定食店、ゴール祝い空揚げサービス」が輝いた。
サッカーワールドカップ南アフリカ大会、岡田ジャパンの快進撃に日本中が沸いた2010年。日本代表の全4得点のうち2得点を挙げ、一躍「時の人」となった本田圭佑選手が星稜高校時代に通っていた定食店関連の記事が上位5本のうち3本を占めた。これらの記事はワールドカップ終了後もコンスタントにアクセスを獲得しており、一過性でない本田選手の人気の高さをうかがわせる結果となった。
ランキングは、今年1月1日から12月27日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。10位までのランキングは以下の通り。(カッコ内は掲載日)
1.本田選手高校時代の行きつけの定食店、ゴール祝い空揚げサービス(6/16)
2.金沢・尾張町に焼き菓子店「ファヴォリ」-築120年の町家を再利用(1/5)
3.本田選手、高校時代に通った定食店へ-「金沢のお母さん」に「ただいま」(7/6)
4.本田選手が高校時代に通った定食店、W杯ゴール祝いステーキ振る舞う(6/28)
5.金沢にイタリアン「パルティーレ」-北欧インテリアで空間作りにもこだわり(4/12)
6.賃貸マンションに「姫部屋」「小悪魔部屋」-管理会社の若手社員が企画(3/18)
7.金沢に石窯ベーカリー「アルティジャーノ」-加賀野菜を使ったパンも(1/15)
8.金沢・香林坊の109に東急ハンズ期間限定店「トラックマーケット」(4/14)
9.「コメダ珈琲店」、金沢に北陸初出店-名古屋式モーニング、はや人気に(3/15)
10.金沢・茶屋街に米と大豆のスイーツカフェ「SOYASOYA」-しょうゆ藏が開く(3/19)
2位と10位にランクインした焼き菓子店「ファヴォリ」とスイーツカフェ「SAYASOYA」は、いずれも築120年以上の町家を店舗として利用。近年、金沢市では自治体をあげて町家再生に力を入れているため、今後はこのような金沢らしい風情のあるお店が増えていくことが期待される。
5位と7位にランクインしたイタリアン「パルティーレ」と石窯ベーカリー「アルティジャーノ」は、共に海外で修業した店主が経営するこだわりの店。金沢経済新聞では全般的にグルメを扱った記事に対する注目度が高いことから、地元民や観光客の金沢の食に対する関心の高さがうかがえる。
6位には、金沢市に本拠を置く不動産事業者のリノベーション事業がランクイン。近年金沢市では学生向け賃貸マンションの空室が増えており、有効な空室対策の一手段としてデザインリノベーションに注目が集まっている。しかし、まだまだこのような物件は数が少なく供給が追い付いていないため、メディアに掲載されるとあっという間に満室になってしまうのが現状のようだ。
8位と9位は、全国区の知名度を持つ「東急ハンズ」と「コメダ珈琲店」の記事。とりわけコメダ珈琲店は、名古屋式のモーニングを提供する喫茶店として中京圏のみならず関東でも人気を集めており、北陸地区でのオープンが待ち望まれていた。今ではすっかり地域に根付いた喫茶店として、地元民に愛されている。
年の瀬も押し迫った12月、金沢では20年ぶりに市長が交代した。全国市長会会長も務めた山出保氏から、ソフトバンク出身で市議を4期務める山野之義氏への交代である。前市長の政策を継承しながらも独自のカラーを出していきたいと、就任早々、市内中心部の無線LAN化や金沢シティフルマラソンの企画を打ち上げる新市長。その任期の終わりは、ちょうど北陸新幹線金沢開業年度に重なる。
日本の「失われた20年」といわれる時期を金沢の街づくりに尽くした山出前市長。その後を引き継ぎ、次の新しい10年を見つめて舵を切る山野新市長。金沢経済新聞は2011年も、さらに新しい発展を目指す金沢広域圏の姿を、独自の視点と取材で見つめていきたい。