日本フットボールリーグ(JFL)所属の地元サッカーチーム「ツエーゲン金沢」は11月14日、金沢市の県西部緑地公園陸上競技場(袋畠町)で行ったFC琉球戦で「学生無料デー」を実施し、大学生以下の入場料を無料にした。会場では金沢星稜大学の学生による応援企画も行われた。
2006年に誕生し、県内初のJリーグクラブを目指す同チーム。今年度、念願のJFL昇格を果たしたが、今後、Jリーグのディビジョン2(J2)に加盟するには1試合の平均入場者数を3,000人以上にすることなどが求められる。現在は平均平均約1,550人にとどまっているため、同チームは今秋から新たなファンの獲得へ向け、試合ごとにテーマを決めてイベントを開催する取り組みを始めた。「学生無料デー」はその一つで、今回初めて企画した。
この日は、通常は大学生・高校生=800円(前売り600円)、小中学生=500円(同300円)のチケットをすべて無料にした。
日ごろ、同チームの試合の入場者増を目的にアンケート調査などを行っている同大人間科学部スポーツ学科のサークル「スポーツマネジメント・ラボ」の学生10人が盛り上げに協力。観覧席入り口で入場客に黒色マジックを手渡し、同チームのフラッグ20枚と上り旗10本に応援メッセージを募った。
試合開始前にはピッチ入場口に花道を作り、入場客が「頑張れ」「何としてもJへ!」「Fight Zweigen!」などと力強い激励の言葉を記した上り旗を手に、両チームの選手を送り出した。フラッグは試合中、会場内に掲げられた。
この日の試合は、3-0でツエーゲン金沢が勝利。入場者数は1,392人で、うち大学生以下が通常の試合より7ポイント多い32%に上った。総入場者数は平均を少し下回ったが、同チーム営業企画部の嶝和晃さんは「来シーズンも新しいテーマを考え、試合をエンターテインメントにする。特に子どもたちに来てもらいたいので、また学生無料デーも設けたい」と話す。
サークルの仲間とともに花道を作った同大スポーツ学科2年の舩本笑美子さんは「初めてフィールド内に入り、選手を間近に見ることができて感動した。一つひとつの試合を大切に頑張ってほしい」とエールを送った。