金沢のミニシアター・シネモンド(金沢市香林坊2)で公開中の映画「パリ20区、僕たちのクラス」について語り合うイベント「金沢109(じゅっく)、わたしたちの教室」が11月6日、サルオンキッチンKOHRINBO109(同)で開催された。
フランスの移民・教育事情について話す加賀市在住のアレクサンドルさんと妻の康江さん
同作品は、移民にルーツを持つ子どもたちが多いパリ20区の公立中学校を舞台に、出身国も生い立ちも異なる子どもたちと教師とのぶつかり合いを追った作品で、教室という「世界の縮図」を描き出す。
同イベントは、金沢でも外国にルーツを持つ子どもたちが増えていることを受け、同作について金沢の未来を重ね合わせて語り合おうと、NPO法人「たぶんかびと」(金沢市)が企画した。
当日は、日本人市民、外国人市民を合わせて約20人が参加。フランス出身で現在加賀市在住のアレクサンドル・ルロワさんがスピーカーとなり、映画の背景にあるフランスの移民・教育事情についてレクチャーする中で、多民族・多文化な人々が分け隔てられることなく生きていくことができる地域のあり方について考える機会を持った。
同作品について、同NPOメンバーの前田和夫さんは「考える楽しみを教えてくれる映画」とし、「子どもたちが国籍に関わらず、『私は私』というアイデンティティーを確立できる教育環境を整えることが大切では」と話した。
シネモンドでの同作の上映は今月12日まで。