金沢城「河北門」復元、一般公開へ-130年の時を経てよみがえる

復元整備工事が完成し、4月24日から一般公開されている河北門(二の門)

復元整備工事が完成し、4月24日から一般公開されている河北門(二の門)

  • 0

  •  

 復元整備が進められていた金沢城公園の「河北門」の一般公開が4月24日から始まった。

二の門の2階内部

[広告]

 河北門は、石川門、橋爪門とともに金沢城の「三御門」の一つで、実質的な金沢城の正門にあたる。1759年の宝暦の大火で消失した後再建されたが、1882(明治15)年ごろに撤去された記録がある。

 復元整備工事は県が2007年11月に着工。約2年半の歳月をかけ、埋蔵文化財や古絵図、古写真などの調査と学識者の意見を基に往時の姿をできる限り忠実に再現した。建設費は約15億円。県民に平成の城づくりへの関心と愛着を深めてもらうため、門に使用する壁板や平瓦の裏面に名前やメッセージを直筆で残す県民参加型の寄進事業も実施した。

 約130年の時を経てよみがえった河北門は、三の丸に入るための最初の門である「一の門」(幅4.7メートル、高さ7.4メートル)、敵の襲撃に備えて厚さ3ミリの鉄板が張られた「二の門」(幅26.9メートル、高さ12.3メートル)などから成る升形の空間で構成されており、伝統工法を駆使した戸室石の石垣や、しっくい仕上げの白壁、重厚な木組みなどが見どころとなっている。

 24日は完成式が行われた後、一般公開がスタート。訪れた大勢の市民や観光客は、匠(たくみ)の技に見入り、盛んにシャッターを切った。

 河北門の観覧は無料。金沢城公園では当分の間、河北門の夜間ライトアップを行い、石川門から入り口休憩所付近までを21時まで特別開園する。二の門の2階の約220平方メートルのスペースは今後、展示会や学会などの会場として貸し出す。

  • はてなブックマークに追加
後援申請20141009
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース