大正時代の歴史映す旧石川県庁舎を改築-「しいのき迎賓館」オープン

4月10日にオープンした「しいのき迎賓館」

4月10日にオープンした「しいのき迎賓館」

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 1924(大正13)年竣工の旧石川県庁舎を増改築した「しいのき迎賓館」(金沢市広坂、TEL 076-261-1111)が4月10日、オープンした。

「ポール・ボキューズ」のカフェ

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 街のにぎわいと交流を生み出すための新たな拠点として2008年10月に着工した同館の敷地面積は約3万平方メートル。地上3階・地下1階建てで、延べ床面積は4,888平方メートル。

 正面玄関となる広坂通り側のレンガ造りや玄関から2階へと続く階段は、当時の重厚なイメージを残す。玄関前の樹齢300年とされる国指定天然記念物「堂形のシイノキ」がシンボルとなる。金沢城公園側は全面ガラス張りの現代的な雰囲気で、新旧が融合したデザインが特徴。

 1階は、コンシェルジュが常駐し兼六園周辺の総合案内を行うほか憩いの場として利用できる「しいのきプラザ」、同県の工芸品などを扱うセレクトショップ「GIO」、各種展示会やイベントが行われる2室のギャラリーと、カフェ&ブラッスリーが来館者を出迎える。

 2階には、金沢城の石垣を眺めながら立食パーティーなどのイベントに使用できる「イベントホール」、音響機器の利用も可能で約90人を収容できる「ガーデンルーム」のほか、ミシュランで3つ星を獲得している「ポール・ボキューズ」のシェフと提携する「ひらまつ」(東京都)が、1階のカフェとともにレストランを出店。旧知事室と副知事室を利用したダイニングルームと、ガラス側の席を設ける。地元の魚や加賀野菜をふんだんに使用し県内の地酒も提供するほか、ナフキンリングは金沢漆器を使うなど、地域に溶け込んだ店作りを行う。

 3階には、会議や講演会の場として利用可能な2室の「セミナールーム」のほか、国連大学高等研究所「いしかわ・かなざわオペレーティングユニット」と県内の高等教育機関が連携した「大学コンソーシアム石川」が入居する。

 オープニング・イベントとして同館ギャラリーで5月13日まで、「石川とルイ・ヴィトン ものづくりへのこだわり」が開催され、同県の伝統工芸品と同ブランドのアンティークトランクやスペシャルオーダーの品々を展示する。

 同日完成した金沢城公園「いもり堀」整備の完成と併せ、同県では「迎賓館の名の通り、多彩なおもてなしで県内外から多くの人を迎えたい」と期待を込め、年間約50万人の来館を見込む。

 開館時間は9時~22時。休館日は12月29日~1月3日。施設利用料金は、ガーデンルーム=2万400円(3時間)、セミナールーム=3,600~4,800円(3時間)、イベントホール=1万8,600円(3時間)、ギャラリー=4,500~6,000円(全日)など。使用の6カ月前から予約可能。

後援申請20141009
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