NPO法人「金沢マチナカ大学」(現在申請中)は3月6日、竪町商店街に「挑戦し続ける魅力的な大人たち」として、金沢で活躍する経営者や著名人を講師に招き、若者に向けて自らの体験を講義し質疑応答できる社会教育拠点「タテマチ大学」を開設した。
金沢でも都心部の空洞化は大きな課題になっている。「郊外型ショッピングセンターの進出や大学の郊外移転が進み、若者が都心部に来る機会が少なくなっている一方で、郊外に立地する大学の授業だけではもの足りなさを感じている若者も少なくない」と話すのは同NPO副代表の森進之介さん。「授業とも就職活動とも違う、かっこいい大人の生き方を見せ、コミュニケーションできるリアルの場が必要と感じた」といい、若者に社会教育を行いながら同商店街へも誘客する活動を「タテマチ大学」と銘打ち、同NPOの設立を決意したという。
竪町通りに面した空き店舗を改装。100平方メートルほどの広さに約50席の机やいす、黒板が置かれた自前のセミナー会場は、さながら教室のよう。毎回、多彩な講師を招いてのセミナーを計画するといい、受講希望者はあらかじめホームページで予約を行う。
初日となった同6日は、金沢21世紀美術館館長の秋元雄史さんが、翌7日は金沢出身の起業家として、「ゴーゴーカレー」を展開するゴーゴーシステムの宮森宏和社長が「先生」を担当。50人ほどの受講者が、公の場などではなかなか聞けない仕事観や若いころの失敗談など、時には笑いにつつまれながら活気ある雰囲気で行われた。
次回は今月14日、北陸放送の人気アナウンサー・松村玲郎さんが「話のプロはやっぱり口説き上手なんでしょうか?」をテーマに「教壇」に立つ予定。
今後の授業については、「タテマチ大学」のホームページで確認できる。受講無料。現在、学生実行委員会メンバーを募集している。