「金沢工藝本2009」刊行-伝統工芸品の新作をカタログ形式で紹介

2月に刊行された「金沢工藝本2009」表紙

2月に刊行された「金沢工藝本2009」表紙

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 金沢工芸普及推進協会(石川県金沢市広坂1)は2月、金沢の伝統工芸品の新作をカタログ形式でまとめた「金沢工藝本2009」を刊行した。

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 金沢は全国有数の伝統工芸の産地。加賀百万石の時代、藩主前田家の厚い庇護(ひご)の下、多彩な工芸文化が華開き、今も九谷焼、金沢箔、加賀友禅、金沢漆器、金沢仏壇、加賀繍(ぬい)の国指定6業種をはじめ、大樋焼、加賀象嵌(ぞうがん)などの伝統的芸術品が脈々と伝わり、最近ではガラスなど新しいクラフト分野も広がりを見せている。同協会は、これらの工芸品の魅力や各業界の取り組みをアピールし、新商品の開発や販路の拡大を図ることを目的に2002年4月に設立。以来、伝統工芸の啓発情報誌「ステキ」や、その別冊に位置づけられる「金沢工藝本」を毎年発行し、積極的な広報活動を展開している。

 「金沢工藝本2009」では、伝統に新しさを加えた各業界の若手作家の作品を紹介し、背景にある金沢の歴史文化や風土、創作に込める作家の思い、ものづくりのストーリーをつづっている。金沢市主催のイベント「おしゃれメッセかなざわごのみ」(2007年、2008年)で工芸コーディネーターを務めた食環境プロデューサー・木村ふみさんとのコラボレートで生まれた新作も数多く掲載されている。

 巻頭インタビューでは、金沢在住の人間国宝(彫金)、中川衛さんが「伝統とは本来、進化し続けるもの」「海外に向けて金沢の伝統工芸の技を発信していくべき」と、伝統工芸に寄せる熱い思いを語っている。

 金沢工藝本の仕様はB5判56ページでオールカラー。15,000部を発行し、協会に加盟する各店舗をはじめ美術館、博物館などの公共施設、市内の主要ホテルに設置するほか、首都圏で開催される見本市や物産展などでのPR活動に活用する。内容の一部は協会ホームページで閲覧できる。

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