金沢で「あかりを楽しむ伝統工芸展」-九谷焼、金沢箔などの作家集結

九谷焼のランプシェード

九谷焼のランプシェード

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 石川県立伝統産業工芸館(金沢市兼六町1、TEL 076-262-2020)で現在、「あかりを楽しむ伝統工芸展」が開催され、九谷焼や金沢箔、加賀縫などの伝統工芸作家が意欲的に取り組んだ優しく温かい「明かり」が会場を包んでいる。

金沢箔をあしらったスタンド「スタンドA to Z」

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 火の使用から始まる人類の歴史には常に明かりが存在した。絶えず生活に欠かせないツールとして、木から油、ロウソクへ、さらにガスから電気へと、その源が発展してきた明かり。現代では、ゲストを迎える玄関の明かりやリビングの清々しい明かり。家族で囲む食卓に温かさを添える明かりや心地よい眠りを誘う寝室の明かりなど、さまざまな生活シーンを彩るために欠かせない存在となっている。

 同展では、県内の伝統工芸の10産地から「明かり」をテーマに生み出された照明器具を展示。九谷焼・加賀友禅・山中漆器・加賀繍・金沢箔・和紙・竹細工・七尾和ろうそく・加賀提灯・桐工芸から個人作家とメーカーが出品する44点は、同展終了時に販売も行う。

 九谷焼技術センターが開発した「透光性磁器」は、光をうまく映し出す優れた技術で、素材の持ち味を生かしながら繊細な明かりを表現する。金沢箔をあしらった照明器具「スタンドA to Z」(105,000円)はモダンなデザインで、ランダムに配置されたアルファベットからもれる動きのある「明かり」を楽しめる。そのほか、九谷焼のランプシェード「りんご」「りぼん」(各18,900円)や、七尾ロウソクの「和ろうそく・ななお」(1,890円)などが柔らかい明かりを放ち、和紙職人の藤田節子さんが制作した「流木『明かり』」(20,000円)は素朴でどこか懐かしいような明かりを創り出している。

 同館では企画展のほか、珠洲焼や牛首紬など北陸の風土が育てた36業種すべての伝統工芸品を展示。長い歳月をかけてはぐくまれた多数の伝統の技に触れることが出来る館内は、「彩る美」をテーマに「衣」「食」「住」「祈」「遊」「音」「祭」に分けて展示を行い、常設展やミュージアムショップ、伝統工芸士による実演・体験などのコーナーも併設している。

 開館時間は9時~17時。木曜休館(4月以降は第3木曜休館)。入館料は、大人=250円、17歳以下=100円、65歳以上=200円。同展は4月19日まで。

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