学ぶ・知る

金沢・近江町市場で建築ワークショップ 高校生が市場の施設を提案

参加者とそれぞれが制作した建築模型

参加者とそれぞれが制作した建築模型

  • 4

  •  

 「高校生のための建築ワークショップ」が8月2日・3日、近江町交流プラザ(金沢市青草町)で行われた。主催は谷口吉郎・吉生記念金沢建築館(寺町5)。

近江町市場で行われた「高校生のための建築ワークショップ」

[広告]

 ワークショップのテーマは「おみちょキッチン」。石川県内のほか東京都や兵庫県から高校生10人が参加し、近江町市場に作ることを想定した「食を楽しみ、食を学び、食文化を伝えるためのキッチンスペース」について考えた。初日は近隣で建物見学や現地調査を行った後に、コンセプトの文章化やスケッチを行った。2日目は金沢工業大学の建築学部学生がサポートし、高校生とペアになって建築模型と説明パネルを制作した。

 最後に行った発表会では、参加者それぞれが模型やスケッチを使ってアイデアを披露した。観光客の目線が届きやすいようにキッチンスペースの床面を下げたり、通路を雁行(がんこう)させたりするアイデアや、加賀藩主の家紋である梅の花をモチーフに曲面の壁で構成した木造建築、ステージ状のキッチンで職人が料理を作る様子を見られる劇場型キッチンなどの提案があった。中には、今でも市場の下に流れているという江戸期の用水を使って人工の川を作り、来場者が憩うようにしたアイデアも見られた。

 金沢建築館の三宅理一館長は「2日間で作ったとは思えない完成度に驚いた。市場に来た人の視点を大切にした提案が多かったが、ものをつくる時には大切なこと」と講評した。

 高校生が制作した建築模型と説明パネルは、11月に行う金沢市主催のイベントで展示する。

ピックアップ

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース