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レンタサイクル実験「まちのり」終了-利用回数、予想を上回る2万回超に

最終日の10月20日、JR金沢駅東口のポートに自転車を返す利用者

最終日の10月20日、JR金沢駅東口のポートに自転車を返す利用者

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 8月21日から金沢市中心部で実施されていた市のまちなか公共レンタサイクル社会実験「金沢レンタサイクルまちのり」が10月20日、終了した。61日間の利用回数は市の予想を上回る約2万1,600回に上った。

北陸鉄道石川線野町駅舎内に設けられたポート(10月20日)

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 「まちのり」は、事前に登録した人がレンタル自転車を共同で利用するシステム。JR金沢駅東口や武蔵、香林坊、長町緑地、広坂の21世紀美術館駐輪場、兼六園の白鳥路、東山、北陸鉄道石川線野町駅舎内など市中心部10カ所に貸し出しと返却の拠点「サイクルポート」を設け、新品の自転車100台を配置していた。

 21日に金沢市が集計したところ、期間中の延べ利用回数は2万1,622回で、1日あたりでは平均354回と、市が当初見込んでいた「1日あたり200回程度」を大幅に上回った。このうち、休日は1日あたり443回、平日は308回だった。

 サイクルポート別では、武蔵の近江町市場横が貸し出しと返却を合わせて7,924回と最も多く、JR金沢駅東口の7,474回が続いた。金沢を訪れた旅行者が観光の足として使うケースが多かったと見られる。実際、同駅のポートには、レンタサイクルで市内観光をした関東圏の女性グループから「タクシーで目的地に向かうのは味気なく、自転車に乗れて楽しかった。金沢は交通標識がわかりやすく迷わずに済んだ」との声が寄せられたという。

 一方、21世紀美術館や香林坊、野町駅舎には、市中心部の勤務先に通う会社員や買い物に出かける主婦らが姿を見せた。

 市歩ける環境推進課の古谷健担当課長補佐は「早い時期にホテルや観光業者に周知を図ることができたため、観光客の利用が伸びたと思う。特に最初の1カ月は8割の人が観光・レジャー・まち巡りを目的にしていた。暑さが和らいだ後半は市民が増えたのでは」と話す。

 市では今後、利用者の内訳や目的、頻度などを集計する予定。さらに、登録者6,223人と7法人にアンケートを郵送して使い勝手や改良点などについて尋ね、本格導入を検討するという。

 実験で使った自転車は県自転車軽自動車事業協同組合が再整備し、10月24日に金沢市民芸術村(大和町)で開催した「かなざわエコフェスタ2010」で販売した。

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