金沢の武家屋敷「寺島蔵人邸跡」(金沢市大手町、TEL076-224-2789)で現在、庭園の紅葉に合わせて、所蔵の書画工芸の名品約30点を展示する「庭園の紅葉と秋の名品展」が開催されている。
寺島蔵人邸跡は今から約230年前に建てられた加賀藩士・寺島蔵人の屋敷跡で、金沢市内で一般公開されている数少ない武家屋敷の一つ。画人としても知られる蔵人直筆の書画のほか、寺島家が代々収集した書画、骨とう品を展示する。手入れの行き届いた枯山水の庭園も人気が高く、特に晩秋から初冬にかけての紅葉シーズンは金沢らしい景観を求めて多くの市民や観光客が訪れる。
庭園には高さ3メートルを超える樹齢300年以上のドウダンツツジ10数本が植えられており、武家屋敷の簡素なたたずまいにふさわしく落ち着いた山吹色に紅葉する。庭園は座敷から眺められるほか自由に散策することもできる。今年は紅葉が遅れており、まだ緑の葉も見られるが、ここ数日のうちに真っ赤に染まったモミジなどとともに庭全体が紅葉で包まれる。
開館時間は9時30分~17時。入館料300円。企画展は12月10日まで。