引かれ合う文字と絵の文学展「ブンガク×アート」-石川近代文学館

「ブンガク×アート」展のポスター

「ブンガク×アート」展のポスター

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 石川近代文学館(金沢市広坂、TEL 076-262-5464)で現在、引かれ合う文字と絵の文学展「ブンガク×アート」が開催されている。

「ブンガク×アート」展の様子

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 昨年のリニューアルから1年を経た同館では、収蔵品の多様さを多くの人に知ってもらうため、文学作品と強い相乗効果を持つ同館収蔵の装丁画・挿絵の原画と、収蔵品以外にも現在活躍する県内在住の挿絵画家や漫画家の作品約160点を展示し、「絵」で表現される「文学」の世界を紹介する。また、同展の一部として文学者が持つ美への思いを紹介するため、文学者により描かれた絵や愛用品をまとめた展示コーナーも設けた。

 展示コーナーは3つのパートで構成する。展示室1の「作品を彩る挿絵の世界」には、内田巌画「縮図」(徳田秋聲作)挿絵のためのエスキース(下絵・スケッチ)7点の原画や、小穴隆一画「更生記」(佐藤春夫作)挿絵原画8点などを展示。

 展示室2の「読者を惹きつける装丁の世界」「文学から生まれた演劇・映画・漫画の世界」では、岸田劉生画「庭を造る人」(室生犀星作)の装丁原画、鏑木清方画「婦系図」(泉鏡花作)口絵原画、北村喜八画「紋章」(横光利一作)の舞台装置スケッチ3点のほか、島田清次郎の映画「地上」で昭和20年~30年代に制作された人口着色ポスターなどを紹介する。

 展示室3の「文学者が描いた『美』、求めた『美』」には、芥川龍之介画「河童」、萩原朔太郎画「烏」、竹久夢二画「南都晩春」などの原画が、文学者の所蔵品には、泉鏡花のうさぎ置物、室生犀星の呉州赤絵大皿などが並ぶ。

 特別展示している「県内在住の人気アーティスト」のコーナーには、西のぼるさんの「隆慶一郎全集」装丁原画の最新作や、泉鏡花の作品をカバーした人気漫画家・波津彬子さんの「鏡花夢幻」や「幻想綺帖」が描いた原画が、ファンの人気を集めている。

 同館スタッフは「文学作品と、その装丁画や挿絵が織り成す相乗効果を楽しんでほしい」と話す。

 開館時間は9時~17時。入館料は、一般=350円、大学生=280円、高校生以下無料。11月30日まで。

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