ブロックチェーン技術を使ってデジタルデータに付加価値を付ける「NFTアート」を紹介する「石川県NFTアート展示会」が4月9日、レンタルスペースHARMONIE(金沢市竪町)で開かれた。
【VRで読む】竪町ストリートで開かれた「石川県NFT展示会」
さまざまなデジタルアートの作品を鑑賞してもらうとともに、NFTへの理解を深めてもらい裾野を広げようと行われた同イベント。国内外のNFTアーティストらによる約200点の作品をリアル空間と同時にメタバース空間でも展示した。
主催した徳島県在住のNFTアーティストでPhantomsCrypto(ファントムズクリプト)のTOMOさんによると、昨年9月の名古屋の展示会で、金沢でも開いてほしいと石川県のアーティスト数人から依頼され、3回目となる同展を開催したという。最近では、60代の写真愛好家から写真をNFT化したいという相談が寄せられるなど「世代を超えてNFTアートの販売を希望する人が増加している」とTOMOさん。会場ではNFTに関する勉強会も行い、NFTアート作品には一点物として所有者や取引内容が記録され、転売時にも収入を得られるという仕組みや、参入時の注意点などを説明した。
石川県の作家によるブースでは、デジタルアートをもとにしたグッズや菓子などの販売、グルーガンを使ってカラフルなモンスターを作るワークショップなども開かれ、子どもから大人まで多くの人が楽しんだ。
半年前からNFTアーティストとして活動を始めたイラストレーターの紅乃谷安那さんは、加賀友禅や加賀手まりなど金沢らしいモチーフをちりばめた作品をNFT化しており、「新しい技術だが慣れれば手軽に作品を販売でき、アーティストとして大きな可能性を感じている。NFTを通して交流も生まれ、自分の作品を多くの人たちに見てもらえるのも魅力」と期待を寄せる。
展示会は今後、東京や韓国などで開催する予定。