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金沢21世紀美術館が再開「内藤礼 うつしあう創造」展 初の日時指定入場制へ

さまざまな大きさのガラス瓶に水が満たされた作品

さまざまな大きさのガラス瓶に水が満たされた作品

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 金沢21世紀美術館(金沢市広坂1、TEL 076-220-2800)が6月27日から再開され、2カ月近く延期となっていた内藤礼さんの個展「うつしあう創造」展がスタートした。

あちこちに椅子が置かれ、自然や人の動きで作品が変化する様子を見られる

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 内藤さんは、糸やリボン、ガラスビーズなどの小さくて繊細なモチーフと、光・水・風などの自然のエレメントを組み合わせ、空間そのものを作品としているのが特徴。今回の展示では2年以上前から会場の下見を重ね、自然光が降り注ぐ展示室や、光庭、通路など、特徴ある21美の建築を生かした展示を行った。内藤さんの個展としては過去最大規模のものとなる。

 会場のあちこちには、内藤さんの作品でもある「椅子」や「ベンチ」が据えられており、季節や天候、人の流れによってさまざまな表情を見せ変化する作品を、ゆったりと鑑賞できる。夕方になると、人間の自然への恐れや憧れを象徴的に表したという「灯(あか)り」がともり、時間帯によっても異なる印象になるという。

 内藤さんは「創造という言葉には、人間と自然の関係性を考える中で、人間が何をしてもいいわけではないのではないかという問いも込められている。対立しているように見えるものでも、本来は分かち合うもの。その時々で揺れ動く2つのものを対峙(たいじ)してうつし合い、見ている人の心も投影されることによって、作品が出来上がっていく。その中に生まれる生気や慈悲を感じてもらえれば」と語る。

 内藤さんがゆったりと作品を鑑賞してもらいたいと検討された日時指定入場制だったが、同時に開催された「de-sport: 芸術によるスポーツの解体と再構築」展でも導入した。再開初日からスムーズに実施し、来館者の分散化にも効果をもたらしており、ゆったりと鑑賞することができているという。開館時間の短縮や、入り口を3カ所に限定して入館時の検温実施やマスク着用を要請し、清掃を徹底するなど、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じていく。

 開館時間は、10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜定休。観覧料は1,600円で、公式サイトから日時指定鑑賞券の購入が事前に必要だが、枚数限定で当日券も用意する(観覧料は2,000円)。8月23日まで。

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