「金沢21世紀美術館」(金沢市広坂、TEL 076-220-2800)で10月12日、開館15周年記念展の第2弾企画「現在地:未来の地図を描くために 現在地2」が始まった。
【VRで読む】金沢21世紀美術館で開催中の「現在地:未来の地図を描くために 現在地2」
「KOGEI」(展示室4)では既存のカテゴリーやジャンルにとらわれず、素材・手法・造形の多様さを主体にした展示を試みる。伝統的な技法を用いつつ創造性に富む作品や、素材の可能性を追求し工芸の領域を広げる独創的な作品を並べる。茶室をイメージした一角に茶道具を展示し、工芸品として実際に使っている様子がかいま見える工夫も施す。
地元に根差した活動を続けながら、国内外の旅行客からも人気を集める同館。同展では同時代に生きる作家の作品や活動を取り上げ、現代アートを扱う美術館としての活動指針を示す。キュレーターらが「移動・横断」「非物質性」「協働・参加」「生成・生態」「日常性・個別性」「引用・複製」の6つのキーワードから展示構成を決めた。
先行して始まった「現在地1」では、収蔵作品を軸に招待作家など45作家の約70作品を展示。「現在地2」では、これまで話題となった作品や初公開作品に加え、金沢に息づく多様な伝統工芸作品を取り上げる。新たな試みとして「学芸員が案内する愛のある音声ガイド」(480円、日本語・英語・中国語に対応)も導入する。
クリス・バーデンさんの作品「メトロポリス」(長期インスタレーションルーム)は、都市の構造がどのように成り立っているのかを表現。開館当初から同館と関わり話題を集めて人気となったマチュー・ブリアンさんの作品(展示室4横)にも出合える。
開催時間は10~18時(金曜・土曜は20時まで)。月曜(10月28日・11月4日・来年2月24日は開館)、11月5日、12月20日~来年2月3日・25日休館。観覧料(現在地2)は、一般=450円、大学生=310円、65歳以上=360円、小中高生無料。来年4月12日まで。