金沢の勘太郎川周辺で6月30日、「勘太郎川さんぽ~哲学案内人・猪谷聡さんと歩く~」が開催される。主催は金沢クリエイティブツーリズム推進機構。
金沢の日々の暮らしの中に息づく創造性を体験してもらいたいという趣旨でツアーを行っている同団体。これまでにはアーティストのスタジオやクリエーターのショップなど、ガイドブックには載らない場所を訪ねることが多かったが、今回はまちの「土地そのもの」に焦点を当て、より「ディープな企画」を行う。
今回のエスコートを担当するのは、哲学案内人でもある、鈴木大拙館学芸員の猪谷聡さん。同団体に所属する「ノエチカ」ディレクターの高山健太郎さんは「猪谷さんの休日の過ごし方が勘太郎川などの川沿いの散策ということを知った。話を聞くと、川沿いのまちのなりわいや歴史、植物や自然の摂理に思いをはせることのできる『人と自然が共存するまちの魅力』が、勘太郎川沿いに潜んでいるかのような印象を受けた」と話す。
当日は、鱗町で鞍月用水と合流するポイントから笠舞の大清水まで、2時間ほどかけて遡上(そじょう)する。小立野台地の住宅街や木立の間をゆるやかに流れ、高い石垣やアーチ型のトンネル、野菜や洗濯物の洗い場跡が残る。白山坂から二十人坂あたりには、市街地とは思えないようなのどかな風景も広がっているという。
高山さんは「エスコート役の猪谷さんと歩くことで、まちの見方が変わったり、深まったり、今まで見えなかった金沢の魅力を発見できるかもしれない」と話す。
開催時間は16時~18時30分。参加費は2,500円。定員は12人。