フェアトレードによる商品を扱うショップ「コミュニティートレード al(アル)」(野々市町本町2、TEL 076-246-0617)は8月5日と23日、「夏休み!コーヒー教室」を開き、小学生から成人までの参加者25人が、コーヒーを通して見えてくる世界経済の仕組みなどを学んだ。
同イベントは、8月30日よりシネモンド(金沢市香林坊2 KOHRINBO109 4階、TEL 076-220-5007)で映画「おいしいコーヒーの真実」が上映されるのに合わせて企画された。同作品は、コーヒーの原産国エチオピアを舞台に、貧困にあえぐコーヒー農家の人々を救おうとする男性の奮闘を追いながら、生産者から企業を通して消費者の手にコーヒーが届けられるまでの世界経済の仕組みを映し出すドキュメンタリー。
イベントでは、同店代表の葛葉むつみさんがQ&A形式でコーヒーにまつわるデータやコーヒー産業の現状を紹介した後、フェアトレードコーヒーの移動カフェを展開する「旅カフェ号」のほしのあきさんがフェアトレードのコーヒーや調味料を使った飲料の作り方を説明し、参加者は一粒一粒のコーヒー豆の重みを感じながら手作りのコーヒー飲料を味わった。
葛葉さんは「全世界でのコーヒー消費量は1日あたり約20億杯」「日本は世界第3位のコーヒー輸入国」「石川県は缶コーヒーの消費量が日本一」といったデータのほか、コーヒーが実をつけるまでの年数やコーヒーが生産者から消費者に届くまでのシステム、コーヒー価格の変動やその背景などについて解説した。
「コーヒーがこれだけ身近な存在なのに、生産者の現状についての知識は少ない。映画を見れば、自分たちに選択肢があること、何が一番大事かということが分かるので、ぜひ映画を見てほしい」(葛葉さん)。
同作品のシネモンドでの上映は9月12日まで。