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石川県立伝統産業工芸館で金沢をモチーフにした企画展 はちまんさん中心に

約50組の作家らが金沢をモチーフにした作品を展示

約50組の作家らが金沢をモチーフにした作品を展示

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 金沢市の兼六園近くにある「石川県立伝統産業工芸館」(金沢市兼六町1、TEL 076-262-2020)で現在、企画展「ポケットにはちまんさん」が開催されている。

【VRで読む】「石川県立伝統産業工芸館」で開催中の「ポケットにはちまんさん」

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 同展では3つの展示室に分かれて、「金沢をモチーフにした作品」を紹介する。メインモチーフとなるのは、金沢市内の神社「安江八幡宮(はちまんぐう)」が発祥といわれ、古くから伝わる郷土玩具「加賀八幡起上り」。「はちまんさん」という愛称で親しまれ、北陸新幹線開業PRマスコットキャラクターのモデルにもなっている。

 企画を担当した岩本歩弓さんは「はちまんさんは昔からそこにあったけど、あまり気にされていないもの。でも、あらためて見ると案外かわいいもの」と考え、「それは街の魅力の見つけ方に似ている。住む場所をモチーフにすることで、その土地や見慣れたものの新たな発見につながったり、作家さんそれぞれの独特な視点、切り取り方を感じ取っていただけたりするのでは」と話す。

 1階の企画展示スペースでは、約50組の作家や企業が「はちまんさん」をかたどってデザインした工芸作品、小物雑貨、銘菓や器などを展示・販売。2階の第3展示室では「ベタベタ」と題し、金沢市在住の美術家・青山健一さんが金沢の何気ない景色や、徽軫(ことじ)灯籠、はちまんさんなどの「ベタなザ・金沢モチーフ」をポップな手描き絵で表現した作品を展示する。

 第4展示室では型染め作家の山崎菜穂子さんを紹介する「石垣もコップも」を開く。金沢で暮らす中で、身近な場所やものを型作りの図案として使った作品を展示。作品にはそれぞれに、型の元となったものやスケッチ、選んだ理由などを収めたノートが一緒に展示されている。岩本さんは「型の原型がすぐに分かるものもあれば、それを切り取るのかと驚くようなものもあり、面白い。作品を見て想像してから、ノートで答え合わせをするという楽しみ方もできるのでは」と話す。「顔の描き方や昔と今など、それぞれに表情や雰囲気の違いがあるので、自分だけのお気に入りのはちまんさんを見つけてほしい。展示を通して、金沢の街の好きな部分、美しいと思う景色などをもっと自由に発見してもらえたら」とも。

 ワークショップも予定しており、6日には加賀友禅・工房久恒の越田恵未さんによる「加賀友禅はちまんさん柄 ペナント&ワッペン絵付体験」(材料費=1,300円~)を、14日には金工作家・今城晶子さんによる「はちまんさん金属ブローチにタガネで打ってもよう付け」(同=1,600円)を行う。

 開館時間は9時~17時(最終日は16時まで)。木曜休館。入館料は、2階有料ゾーンのみ大人=260円(65歳以上200円)、小人(17歳以下)=100円。1月22日まで。

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