金沢市のシャンプーメーカー「金澤MOYU」(金沢市高尾台1、TEL 076-225-5822)が4月26日、日本酒に含まれる保湿成分を配合したシャンプー「BE-WASH クールタイプ」を発売した。
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同社の小坂治美社長は、金沢に古くから伝わる発酵技術に着目。日本酒の主成分で、麹(こうじ)菌によって育成される保湿成分「a-EG」をシャンプーに配合できないかと考えた。しかし、清酒を使用するとコストが高くなるため、「a-EG」研究の第一人者・金沢工業大学の尾関健二教授に協力を依頼。日本酒から出た酒かすで焼酎を製造する過程に排出される残りかす(ざんさ)から、全国で初めて「a-EG」を抽出することに成功した。
さらに研究を進めるうち「a-EG」の増産技術の開発や、石川県の日本酒には全国ブランドの日本酒と比べて「a-EG」が多く含まれていることなどを発見。白山市の酒造会社や金沢市の補助金制度の協力もあり、「BE-WASH」シリーズとして商品化にこぎ着けた。
同シリーズは、頭皮の質感によってタイプが選べるシャンプー「しっとりタイプ」「さっぱりタイプ」(各8,500円)、ミネラルを豊富に含んだレッドクレイ、ヨーロッパ原産のハーブなども配合した「ソープ」(3,500円)を展開。今回の発売で全ラインアップがそろった。
販売は同社エステティックサロンや提携する理・美容室のほか、同社の技術を導入した北陸地区の皮膚科や内科などの病院でも取り扱う。小坂社長は「a-EGは体内でコラーゲンも生成してくれる。発酵技術を生かしたエイジングケアを皆さんにおすすめしていきたい」と話す。