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ヨーロッパでも注目、金沢出身の若手美術家が日本初個展 流木アートなど

記念個展 Atsuko Nakamuraの会場風景

記念個展 Atsuko Nakamuraの会場風景

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 ギャラリー「金沢アートグミ」(金沢市青草町、TEL 076-225-7780)で現在、6周年記念個展として「Atsuko Nakamura~ The Border of Conscious and Unconscious(意識と無意識の境界)」が開催されている。

個展の様子をパノラマで見る

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 金沢出身でヨーロッパを中心に活躍する若手アーティスト、Atsuko Nakamuraさんは武蔵野美術大学建築学科を卒業後、ロンドン大学スレード美術学校大学院彫刻課程を修了。アーティストとして活動を始めたころから一貫して「都市と自然」をテーマに、現代社会が抱えるさまざまな矛盾や葛藤と向き合い作品制作を続けてきた。2011年、大学院修了の制作展で発表した流木のインスタレーション作品「Engrave」がヨーロッパの美術関係者から注目を集め、以後、世界各地の美術館やギャラリーに活動の場を広げた。

 地元での日本初個展となる同展には、建築家・村野藤吾が手掛けた歴史的で重厚感のある建築空間を生かした9作品(うち6点が新作)を出展。Nakamuraさんが近年テーマとしてきた「意識と無意識の境界」をタイトルに、インスタレーションや映像、石川の歴史や民話を用いた作品など、詩的でサイトスペシフィックな作品が並ぶ。

 滞在先各地では必ずフィールドワークを行い、その場所の風土や住人との対話を繰り返し、その経験から生まれる疑問やインスピレーションを作品に込めるというNakamuraさん。2トントラックで運んだという大量の流木で自然の驚異を表現した「地脈」、石川の民話を音源として仕掛けた「不在の存在」、防護服の素材を用いて制作した旗「フ×××の旗」など、見る人の感性に問い掛ける。

 同ギャラリースタッフの金谷亜祐美さんは「当ギャラリー空間ならではの作品の魅力を感じてほしい。コンセプチュアルな作品を先入観なしに見て、作品に込められたメッセージを想像してもらえれば」と来場を呼び掛ける。

 開館時間は10時~18時。水曜定休。7月20日まで。

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