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金沢で加賀友禅の「ユニセックスアンダーウエア」展-友禅作家が新たな挑戦

和紙素材を使い加賀友禅の技法で作る「ユウゼン ユニセックス アンダーウエア」展

和紙素材を使い加賀友禅の技法で作る「ユウゼン ユニセックス アンダーウエア」展

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 石川県立伝統産業工芸館(金沢市兼六町、TEL 076-262-2020)1階で6月3日、「ユウゼン ユニセックス アンダーウエア」展が始まった。金沢の伝統工芸「加賀友禅」の技法と、和紙で織った素材で作る男女兼用の下着兼部屋着を展示する。

加賀友禅アンダーウエア展の会場の様子

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 制作したのは加賀友禅作家の下村利明さん。「着物だけでは一般の方がどんどん加賀友禅から遠のいてしまう」と考えた同館の柳井篤子さんが「10~20代の人にもアピールできる、日常に加賀友禅を取り入れるアイテム」の制作を下村さんに打診し、3カ月の制作期間を経て計30点が完成した。

 作品は一枚一枚手描きで、「青花下絵」「彩色」「友禅流し」など加賀友禅の技法を全て経て、ミシンを併用した手縫いで縫製している。下村さんは「今まで絹ばかりを扱ってきたので、染料の違いや、生地を準備する工程が難しかった」と制作の苦労を語る。

 生地として使うのは、和紙繊維製品の製造販売を行う「キュアテックス」(東京都)の和紙糸キュアテックスヤーン。紫外線を防ぎ、消臭効果、吸湿性などという和紙の特徴を持ち、耐久性が高いため洗濯も可能。和紙100%の薄手の生地と、和紙55%、綿45%の程よい厚みがある生地が主に用いられた。

 作品に描かれた柄は加賀友禅らしい小花から、パフェや恐竜、バイクなど遊び心を感じるものも多い。作品は展示後、1枚2万円(税別)で販売する。

 6月28日、7月19日には下村さんによるワークショップ「本格加賀友禅に挑戦」を開くほか、展示最終日の7月29日に実際に作品を着用してコレクション・ショーを行う。現在、ショーに出演するモデルを一般公募している。

 開館時間は9時~17時(最終日は15時まで)。第3木曜休館。入場料は1階のみ無料。

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