子どもたちが遊びながらものづくりや科学の楽しさを学べる「サイエンスヒルズこまつ ひととものづくり科学館」(小松市、TEL0761-22-8610)が3月22日、グランドオープンした。漫画家の松本零士さんが名誉館長に就く施設で、子どもたちは趣向を凝らしたゲームや3D映像に目を輝かせた。
同館は、小松市が建設機械製造の「コマツ」(東京都港区)の小松工場跡地を取得して建設した。同社のものづくりの精神を地元の子どもたちに伝え、科学への興味を養うのが目的。
施設は一部2階建てで、企業6社が協力する体験型展示ゾーン「ワンダーランド」や、プラネタリウム番組と科学関連番組を上映する直径16メートルのドーム型3Dスタジオ、ロボット作りを楽しめる「フューチャーラボ」などを置いている。
ワンダーランドでは、子どもたちが棒の先を下方に押すとテレビ画面の中の相撲取りやシロナガスクジラが持ち上がるゲームを通じて、バスの車体製造に不可欠な「てこ」の原理を学んだり、テレビ電話で会話して通信技術の一端に触れたりした。3Dスタジオでは「星の王子さま」が上映され、3Dメガネをかけた観客が宇宙に思いをはせた。
オープンに先立ち、和田愼司市長と梅田利和市副議長が市内の小学生3人と共にくす玉を割った。和田市長は「理科大好き青少年を育てたい」と期待を膨らませ、広報担当の筒井光介さんは「日常、見過ごしている科学の不思議に気づいて、ものづくりを好きになってほしい。研究者、科学者、そして宇宙飛行士がここから誕生してくれたらうれしい」と声を弾ませた。
開館時間は9時30分~18時。月曜休館(祝日の場合は翌日。ゴールデンウイーク、夏休み中は開館)。入館料は一日共通券が大人=800円、高校生=500円、3歳~中学生=300円。そのほか、3Dスタジオのみ、ワンダーランドのみのチケットもある。