石川県の「いしかわ動物園」(能美市)で11月27日、大地震発生に備えた「動物脱出防止訓練」が行われ、参加者が着ぐるみを着た職員扮(ふん)する「トラ」を捕獲して、万一の際の態勢を確認した。
訓練は、震度6強の地震が起き、展示場の強化ガラスが破損して、雄のトラが観覧通路に逃げ出した想定で行われた。
入園者が慌ただしく建物内に避難する中、「トラ」はのそりのそりと通路を徘徊(はいかい)。職員たちは車5台で取り囲み、麻酔銃を撃って眠らせて、再び獣舎に収容した。
同園では以前、雄のオランウータンが類人猿舎から脱走し、麻酔銃を使って捕獲したことがある。
訓練には県猟友会小松能美支部、県南加賀保健福祉センター、寺井警察署の会員、署員らも参加し、職員の動きを見守った。