日本フットボールリーグ(JFL)所属の地元チーム「ツエーゲン金沢」は9月30日、J2昇格に必要な「J2クラブライセンス」を条件付きで取得したと発表した。J2入会が正式交付の条件で、11月下旬の最終決定で朗報を聞けるかは不透明だが、チームでは「昇格へ向けて大きなステップになる」と喜んでいる。
同日、西川圭史ゼネラルマネジャー(GM)がチームのオフィシャルカフェ「ロッカールームカフェ」(金沢市示野町)で記者会見した。
ライセンス制度はクラブ経営の安定化、組織運営体制の充実などを目的としており、スタジアムや会社組織、財務状況などがJリーグの基準を満たしたチームに交付される。
西川GMによると、同チームはホームスタジアムである県西部緑地公園陸上競技場(袋畠町)の改修が課題だったが、県が来年3月のシーズン開幕までに、芝生スペースを拡張し、ドーピング検査室や記者席を新設する改修工事を行うことを決めたことが、決定の原動力になったという。
ただ、正式交付にはJFLで年間成績2位以内を達成し、かつ1試合当たりの平均入場者数3000人以上という条件をクリアしてJ2入会の承認を受けるという条件が付されている。
今シーズン中、ホームゲームは3試合を残すだけとなった同チームの現在の平均入場者数は2187人で、「3000人の基準を達成するのは厳しい状況」という。また、チーム成績も18チーム中6位にとどまっている。
西川GMは「北陸新幹線金沢開業に合わせて、2015年のJ2入りを目指してきた。来年が勝負の年と思っている」と力強く語り、試合観戦やホームゲーム会場で行う「Jリーグ昇格募金」への協力など、県民のさらなる支援を呼び掛けた。