金沢市の犀川沿いにある創作水引ギャラリー「自遊花人」(清川町7、TEL 076-244-6441)で4月9日、春の新作や限定商品を展示、販売する「お花見展」が始まった。
金沢の創作水引ギャラリーで新作展-金沢伝統工芸に「新たな可能性」
同ギャラリーは水引作家の廣瀬由利子さんが2年前に開き、それまでマンションの1室を借り行っていた水引細工作りで起業した。同社の作品は、結納や御祝儀袋など「ハレの日」に使われる伝統工芸としての水引とは「対局」の、「日常使いの水引」がコンセプト。
作品に使う水引は、「飾り糸巻き水引」と呼ばれる種類を使い、紙芯に細かく糸が巻いてあるため、耐久性に優れている。水にぬれても色落ちしたりしないため、アクセサリーや指輪にも加工できるという。現在は壁や床に「刺し水引」という刺しゅうを入れたり、ドアや窓を水引で作ったりするなど、建築の中に取り入れる試みにも力を入れている。
会場はギャラリー3階の特別展示室。「こだわり」である大きな窓からは、犀川の河川敷に並ぶ桜が見下ろせる。展示するのは、春の花をモチーフにした「房飾り」や「花てまり」、100個以上のスワロフスキーと水引が一体化した装飾を施した「テーブルセンター」、端午の節句に合わせた「かぶと」や「しょうぶの花」など。廣瀬さんは「窓からの景色と、季節に合わせた優しい色合いの作品を見て、楽しんでもらいたい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は11時~17時。日曜・祝日定休。今月13日まで。