九谷焼の工房「九谷竹隆窯」(小松市、TEL 0761-22-1793)は新製品として、付け爪「九谷焼ネイル」を売り出した。小さいながらも、茶わんや皿と同じ工程で手間暇をかけて作られた芸術品。製作者は「おしゃれ好きな若い女性たちに使ってほしい」と意気込んでいる。
手掛けるのは、同工房の作家北村和義さん(38)。イベント俳優をしている友人男性から要望を受け、10月に初めて製作したところ、出来栄えに自信を持ったことから商品化した。
「九谷焼ネイル」の大きさは、長さ約2.4センチ、幅約1.3センチ、厚さ1ミリ。重さは1枚あたり約1グラム。小松市で採れる花咲陶石を使い、高温の窯で4回焼いて仕上げてある。これまでに20種類を製作しており、唐草や花鳥、七宝文様、青手九谷など、伝統的な絵柄が多い。
「九谷焼と分からないのでは面白くない。見た時に、『こういう焼き物あるよね』と思ってもらえるようにしたい」と北村さん。
使用方法は、両面テープを使ってつめに張りつけるだけ。家事や育児には不向きで、「結婚式など、特別な場で使ってほしい」という。
製作費は10本セットで3万円程度。製作には約1カ月かかる。
同窯の営業時間は9時~17時。