石川県で家庭の味として親しまれている糀(こうじ)漬け「大根ずし」をトッピングした異色のラーメンが焼き肉ハウス「REED」(能美市大成町2、TEL0761-55-4552)で提供を始め、好評を博している。
「能美糀づけ大根ずしラーメン」を提供する焼き肉ハウス「REED」
新メニューは、その名も「能美糀づけ大根ずしラーメン」。市内産の米粉で作られた中太麺の上に、同店で糀漬けにした大根とニシン、地元産の白髪ネギ、ユズを載せる。スープはしょうゆやかつお節、昆布などをベースにした和風。意外な取り合わせでありながら、大根ずしそのままのポリポリとした歯ごたえが楽しめる上、「糀の甘さがスープに溶け込み、まろやかでおいしい」(同店代表の川越正人さん)という。
同市在住の学識経験者が「インスタントラーメンに大根ずしを載せたらおいしかった」と新名物づくりを呼び掛け、製麺所や糀の製造業者、JA、飲食店の関係者ら約10人を集めて研究会を結成したのが開発のきっかけ。大根ずしに合うスープと麺を作るため、会員が試食を繰り返し、ようやく完成させた。
当初の難点は、冷えた大根ずしをのせるとスープが冷めることだったが、耐熱性のある器を使い、ぐつぐつと煮立てた上でテーブルに運ぶことで解決した。価格は1杯750円。
「能美・大根ずしラーメン研究会」の代表で、製麺所を経営する広見多介央さんは「先入観なしでいろいろとやってみようと思って開発に取り掛かった。地域の伝承料理である糀漬けがこういう形でおいしく食べられ、感激している」と話した。
営業時間は17時~24時。火曜定休。来年2月28日までの冬季限定。