金沢市と近郊在住の小学生43人が8月18日から、4泊5日の日程で市内の100キロメートルを歩く「かなざわ100km徒歩の旅2012」に挑戦している。3日目の20日も元気いっぱいの様子で、学生ボランティアらスタッフと共に2日後のゴールを目指した。
主催は金沢青年会議所。子どもたちの生きる力を育む目的で、2009年から毎年、夏休みに合わせて実施している。
サブタイトルは「限界への挑戦」。真夏の太陽がギラギラと照りつける中、1日20キロメートルの距離を歩く肉体的な厳しさに加え、夜は小学校体育館に寝袋などを持ち込んで雑魚寝するため、ゴールまでの5日間、家族に全く会えない精神的なつらさがある。例年、疲れと家族恋しさから途中でリタイアして自宅に帰ってしまう児童もいるが、100キロメートルを歩ききった子どもたちは大きな達成感を味わっているという。
初日の18日は金沢城公園新丸広場(丸の内)での出発式の後、米村誠治団長(同会議所生きる力創造委員会委員長)を先頭に、列を作って出発。市東部を巡り、夜は明成小学校体育館(瓢箪町)に宿泊した。19日は市北部を歩いた。
20日は7時に大浦小学校(大浦町)をスタートし、8時過ぎにこの日1カ所目の休憩場所である港公園(湊4)に到着した。
体調不良のため、これまでに2人がリタイアしたが、残る子どもたちはまだまだ意気盛ん。「足が水膨れになった」「坂道を下りるのがきつい」などとこぼしながらも、真っ赤に日焼けした顔に笑みを浮かべ、用意された飲み物をおいしそうに飲んでいた。
犀川小学校4年、増井ふうた君は「思ったよりきつい。脱落する子もいるけど、僕は大丈夫」と完歩に自信を込め、2年目の参加となる金沢大学付属小学校5年、池垣実紀さんは「昨年は遅れたけど、今年は1回も遅れていない。100キロは達成できる」と余裕のある表情で話した。
一行はこの後、市西部、市南部を回り、最終日の22日15時30分、家族らが待つゴールの金沢21世紀美術館(広坂1)に到着する。