金沢市立病院(金沢市平和町3、TEL076-245-2600)は8月4日・5日、待合ホールなどを開放し、患者や市民らの美術作品を並べる「第1回ホスピタル・ギャラリー展-病院が美術館になる日-」を開催する。
「市民に開かれた病院」を目指し、金沢美術工芸大学と共同で初めて企画した。
両日は閉院日にあたるため、日頃は外来患者や付き添いの家族らが待ち時間を過ごす待合ホールの椅子を撤去。約300平方メートルの空間に仕切り壁を立てて展示室を作り、「美術館」としての装いを整える。中庭の周りにも台を置き、立体作品用の会場にするという。
並べられるのは、入院・外来の患者と、公募に応えた金沢市民ら合わせて91人の絵画、版画、工芸、手芸など128点。テーマは「安らぎのいろ、かたち、味わい」で、絵画は風景や静物を題材にしたものが多い。木製のダンプカーや粘土製の生け花など遊び心を感じさせる作品も出品される。
コーディネーターを務める金沢美術工芸大学油画専攻の三浦賢治准教授は「ヨーロッパの名のある美術館の1室くらいの広さがあり、地域の公民館などで開かれる作品展とはまた違った雰囲気になるだろう。入院中の方もパジャマ姿で見に来られるだろうし、お祭りにするのではなく、静かに味わえ、余韻が残るような2日間にしたい」と意気込む。
開場時間は9時30分~17時。入場無料。5日15時30分からは三浦准教授や同病院職員が出品者と意見交換する「ホスピタル・ギャラリートーク」も行われる。