金沢市教育委員会が食育の一環として、小学5・6年生・中学生を対象に地場産物を取り入れた献立を募集し、冬の部の最優秀賞に選ばれた献立が今月25日、学校給食に登場した。
同市では、季節に応じた地場産物や郷土料理を取り入れた学校給食を提供できるよう、栄養士が年間計画を立て献立作りに取り組んでいるが、市内の各小中学校の児童・生徒からも献立の募集を行っている。今回で3回目の試み。毎年、6月と7月に募集し、8月に1次審査、9月に2次審査を行う。今年度は794点もの応募があり、2次審査では12点に絞られた献立を実際に試作し、学校の調理員や料理研究家、PTA、教職員らが試食して審査を行った。
小学校部門と中学校部門があり「夏献立」「冬献立」それぞれに最優秀賞1点、優秀賞2点を選び、最優秀賞は実際の学校給食の献立として提供される。「冬献立」は1月、「夏献立」は6月に登場。今回小学校部門の最優秀賞となった「冬献立」は、金沢市立戸板小学校の6年生3人の女子児童が考えた「ねぎとシャケのほっかほかご飯(金沢一本ねぎ使用)、豚肉のチップスかけ(小坂レンコン使用)、ほうれん草と卵のぬくもりくん、源ちゃんのわいわい煮(源助だいこん、五郎島金時使用)、牛乳、ダブルオレンジゼリー」。
献立案を考える児童・生徒らは地場産物には何があるか、というところから学習し、栄養のバランスや大量調理向けに可能かどうかなどを何度も相談し献立作りにチャレンジしたという。栄養士の田中さんは「大人が考えつかない豊かな発想とネーミングの工夫に驚かされる」と話している。