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金沢でアニメ「緑子」公開-金沢美大・非常勤講師、黒坂さんが初の長編

アニメーション映画「緑子/MIDORI-KO」の一場面(シネモンド提供)

アニメーション映画「緑子/MIDORI-KO」の一場面(シネモンド提供)

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 金沢美術工芸大学美術工芸学部美術科の非常勤講師、黒坂圭太さん(55)が監督を務めたアートアニメーション映画「緑子/MIDORI-KO」が10月22日から、シネモンド(金沢市香林坊2、TEL076-220-5007)で公開される。

 同作品は科学者たちが食糧危機に備えて生み出した、野菜と肉を兼ねた夢の食物「MIDORI-KO」を巡るストーリー。科学者と、脱走した「MIDORI-KO」を飼育することになった女子学生、食欲旺盛な人間たちによる争奪戦が展開される。生きとし生けるものの性(さが)である食欲をテーマにしている。

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 全編55分。使われている3万枚の絵は黒坂さんが色鉛筆を使い、ほとんど1人で描き上げたもので、企画から完成まで13年かかったという。「ストーリーと全く関係のないところに、いろんないたずらというか仕掛けをちりばめた。何度も見ていただく中で、後に起こることがまた違う意味をもって見えてくる。クサヤの干物のように映像を味わってほしい」と黒坂さん。

 エンディングテーマには芥川賞作家の川上未映子さんが未映子の名で制作したオリジナル曲「麒麟児(きりんじ)の世界」を使った。

 映画はアヌシーやオタワなど、数々の国際アニメーション映画祭に正式出品された。黒坂さんは以前、音楽専門チャンネル「MTV JAPAN」での放映用に作った30秒の短編アニメーション「パパが飛んだ朝」が同映画祭で最高賞を受けるなど、これまでも海外で高い評価を受けているが、長編作品を手掛けたのは今回が初めて。

 今秋から国内の劇場で順次、公開されており、シネモンドは東京都渋谷区の「アップリンクX」に次いで2館目となる。同館では、支配人の上野克さんが知人から紹介を受けて鑑賞し、色鉛筆描きの筆致やストーリーが気に入って上映を決めた。上野さんは「心の中にずっと残るちょっと異質な絵本だと思った。グロテスクな部分もあるのが魅力だ。僕が子どもの時に見たら、間違いなく夢中になっていただろう」と話す。

 上映は11月4日までで、各日1回のみ。初日の22日は黒坂さんがトークイベントに登場し、同科油画専攻の鈴木浩之准教授が聞き手を務める。トーク、映画鑑賞を合わせた料金は、一般=1,800円、会員・学生・シニア(60歳以上)=1,400円、トークのみの当日券は500円。チケットは劇場窓口で販売している。

 23日~28日には、黒坂さんが監督を務めた短編アニメ作品4本も日替わりで上映。料金は1プログラム500円。

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