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福島の子どもたちが石川の夏休み満喫-ツエーゲン金沢がサッカー教室

子どもの前で、背中でボールをキャッチするジェームズ選手(左)

子どもの前で、背中でボールをキャッチするジェームズ選手(左)

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 東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故で大気中に飛散した放射性物質への危惧から、思い切り屋外で遊ぶことができず、我慢を強いられている福島県の小中学生15人が現在、小松市内で夏休みを過ごしている。8月9日には、JFL(日本フットボールリーグ)所属の「ツエーゲン金沢」によるサッカー教室が同市の「里山自然学校こまつ滝ヶ原」グラウンドで行われ、子どもたちは青空の下、選手と共に心地よい汗を流した。

ジェームズ選手(右端)らからボールの扱い方を学ぶ子どもたち

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 福島県の小中学生を同市に招いたのは、NGO「那谷寺清水基金」が主催し、社会福祉法人「自生園」が共催する「福島キッズキャンプイン小松」プロジェクト。同NGOの木崎馨雄那谷寺副住職(40)の知人で、4人の子どもを持つ野々市町の雑貨店経営、小浦むつみさん(42)が発案し、実現にこぎ着けた。小松市も協力し、往復のバスを提供したほか、7月にオープンしたばかりの同自然学校を宿泊場所として開放している。

 滞在は7月26日~8月18日で、子どもたちは連日、近くの川で遊んだり、市民ミュージカルを見たりして小松を満喫している。震災後は、外出する時には長袖のシャツと長ズボン、マスクを身に着けなくてはならなかったといい、袖なしシャツに半ズボンの夏らしい服装でのびのびと行動できる喜びをかみしめている。

 この日のサッカー教室では、ツエーゲン金沢のDFマイケル・ジェームズ選手と東川昌典育成普及部長が講師を務めた。子どもたちはボールの扱い方やドリブルの仕方を学んだ後、ジェームズ選手とチームを組み、小松市の子どもたちと対戦した。点数を取ったり取られたりの白熱した試合展開で、「終了」の声が掛かるまで夢中になってボールを追いかけていた。

 福島県須賀川市仁井田小学校3年の大森亜斗夢君(8)は「すっごく楽しい。久しぶりにサッカーをして、ずっと走っていて気持ち良かった。原発の事故が起こってからは、外でいつも遊べるわけではなかったので、外にずっといてもいいぐらい」とにこにこ顔。阿部瑞生君(8)は「学校の校庭は夏休み中、土を動かしていて使えなかった。校庭で遊べてうれしい。マイケル選手の強いシュートやパス、キックをまねしたい」と目を輝かせていた。

 「元気な顔を見ることができて良かった。早く普通の生活に戻れることを願っている」とジェームズ選手。

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