石川県在住の建築家ら20組でつくるグループ「建築家Catalogue(カタログ)」は10月20日、山岸製作所(金沢市小金町3、TEL 076-252-7583)のショールームで、日ごろの活動を映像とトークで一般来場者に広くアピールするリレー・トークショーを行った。
ショールーム内には、同グループ構成メンバーの作品ファイルを閲覧できるギャラリースペースが設けられ、来場者に建築家を身近に感じてもらうとともに、建築家との対話・交流の場として活用することを目的としている。リレー・トークショーは、メンバーが交代でホストを務め3年前から続いている。
今回は「toit-design(トイットデザイン)」(野々市町、TEL 076-249-1782)の戸井建一郎さんと吉村寿博建築設計事務所(金沢市武蔵町、TEL 076-224-6340)の吉村寿博さんがホスト役となり、「カタチノツクリカタ」と題して、自ら手がけた住宅や店舗の写真や図面を示しながら、設計段階の裏話を交えて来場者にプレゼンテーション形式で語りかけた。戸井さんと吉村さんが共同設計した住宅の例では、更地から2人がそれぞれに提案した初期の設計案が改案され、候補が絞られて完成に至る過程を複数の図面や現場写真を示して説明し、施主と建築家のかかわり合いや共同設計の利点などについて触れた。
吉村さんは「普段、建築家は一般の人との接点が少なく、建築家の考え方や仕事の進め方が伝わりにくい。このようなトークショーを通じて広く一般の人に建築家の仕事に触れてもらい、建築家と一緒になって建てる住宅の可能性を感じてもらえるきっかけになれば」と話している。
これまで同グループでは、能登半島地震の被災地である輪島市でトークショーを開催するなど、外部に向けての活動を積極的に行っており、今後も建築家の仕事に触れてもらえるイベントを計画している。
次回のリレー・トークショーは11月18日、同ショールームで14時~17時に行われる。問い合わせは、山岸製作所「建築家Catalogue」事務局の木野さんまで。