金沢の「ギャラリー点」(金沢市入江、TEL 076-292-2140)で現在、ガラス造形作家・扇田克也さんの個展「すべてはエナジー」が開催されている。
大阪出身の扇田さんは金沢美術工芸大学鋳金科を卒業後、照明器具メーカーでのサラリーマン時代を経て、東京ガラス工芸研究所でガラス技法を学んだ。現在は、地元大阪の河内長野と金沢からほど近い内灘町を拠点に創作活動を行っている。鋳造技術を生かした独特の作風は、一般的に持たれる「ガラス=透明・繊細」という概念を変えるほどの存在感を示し、自然光を巧みに取り込む作品は1日の時間帯に応じて異なる表情を見せる。
「エネルギー」をテーマにした同展では、自然が発するエネルギー、ヒトから生まれるエネルギーなど、さまざまな「生命の力」をガラスで表現する。会場には、家をモチーフにした扇田さんの代表作「HOUSE」のほか、「CUBE」などの作品約60点が並ぶ。制作にかかる時間について、扇田さんは「実際の作業自体は1カ月ほどかもしれないが、作品の構想も加えれば生まれてから今までの期間にわたる」と話す。
扇田さんは、今後の制作活動について、「今までのガラスの概念を変える作品に取り組みたい。力強いガラスを表現できれば」と話す。
開館時間は12時~19時。木曜休館。6月20日まで。