いしかわ農業人材機構(金沢市鞍月2、TEL 076-225-7621)が開講するいしかわ耕稼塾(こうかじゅく)「いしかわの農業学ぼうコース・H22夏期コース」が5月23日、河北潟干拓地のほ場で始まり、親子連れら54組111人が枝豆と小松菜の種を植えた。
同コースは、簡単な農作業体験を通じて、消費者に農業の喜びと苦労を知ってもらうのが狙い。広報やホームページ、マスコミなどを通じて募集したところ、定員の50組を上回る約80組から応募があった。初年度となる昨年は高齢者が多かったが、今回は小学生以下の子どもを連れた家族が14組を数えるなど、若い世代の参加が目立った。
当日、種まきをしたのは、茶豆の「味太郎」と、全国の市場で高い評価を得ている「ユキムスメ」の2品種の枝豆、県内で最も出荷数が多い河北潟干拓地で栽培されている小松菜の「浜ちゃん」。
参加者はうねに指の一関節分の深さの穴を開け、枝豆の種を入れて優しく土をかぶせた。父母から「いつも泥で遊んでいるのと同じだよ」と言われ、見よう見まねで種を埋める幼児や、作業そっちのけで、泥の中から顔をのぞかせた虫を見つけ、はしゃぐ子どもの姿も見られた。ビニールハウスの中で育てる小松菜は、希望者が機械を使っての種まきに挑戦した。
日ごろの水・肥料などの管理は、同塾の本科生や職員らが担当し、小松菜は次回の6月27日、枝豆は最終回の8月8日に収穫する。順調に生育すれば、1家族あたり1.6キロの枝豆と小松菜を持ち帰ることができるという。
参加した小学生からは「農業に興味はなかったが、作業は面白い。枝豆が好きなので、収穫が楽しみ」との声が聞けた。