金沢を拠点に環境保護などの活動を行うNPO法人「39（サンキュー）アース」が主宰する「手前みそプロジェクト」のみそ作り教室が2月14日、石川県女性センター（金沢市三社町）で開かれ、市民が自らの手で育てた有機大豆を使ってみそ作りを楽しんだ。

みそ作り教室の様子

　当日は約10家族が参加。あらかじめ各家庭で煮てきた大豆をつぶし、塩と合わせた糀（こうじ）と混ぜ合わせ、容器に詰める作業を体験した。指導に当たった同NPOメンバーによれば、「『おいしくなれ』と言いながら心を込めて大豆と糀を混ぜることが、おいしいみそを造る秘訣（ひけつ）」だという。みそは熟成期間を経て今年11月ごろから食べることができる。

　手前みそプロジェクトは昨年4月、同NPOの「耕作放棄地を活用し、日本人の食生活に欠かせない大豆を自分たちの手で作ってみよう」との呼びかけに賛同した市民約30人が集まり、金沢市郊外の内川地区に約30アールの畑を開墾することから始まった。参加者は5月に大豆の種まきを行い、土寄せ、草むしりを行った後、夏には一部を枝豆として楽しんだ。10月には本格的に収穫し、足踏み脱穀やはさ掛けなど伝統的な農作業を体験した。

　同NPOの副理事長・山本久司さんは「手前みそプロジェクトは今年も継続し、内川地区では大豆に加えてそばを育てるほか、河北潟でぶどうを無農薬栽培する新しい計画もある」と意欲をみせている。