「伝統工芸イノベータ・ネットワーク」発足-シンポジウム開催でキックオフ

「伝統工芸イノベータ・ネットワーク」のキックオフ・シンポジウム

「伝統工芸イノベータ・ネットワーク」のキックオフ・シンポジウム

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 北陸先端科学技術大学院大学(石川県能美市旭台1)が運営する「石川伝統工芸イノベータ養成ユニット事業」の修了生でつくる交流グループ「伝統工芸イノベータ・ネットワーク」が9月26日に発足し、石川県地場産業振興センターでキックオフ・シンポジウムが開催された。

「石川伝統工芸イノベータ養成ユニット事業」の受講生が開発した新商品

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 同事業は、伝統工芸を軸にした地域活性化を担う人材の養成を目的に、文部科学省科学技術振興調整費を受けて2007年度から5年計画で実施されており、今年で3年目。これまでに九谷焼や山中塗、輪島塗、加賀友禅などの産地の職人、問屋、行政職員など延べ約100人が講座を修了。商品を企画開発する実践的なコースでは、2年連続して「東京インターナショナル・ギフト・ショー」への出展を果たしている。

 同ユニット事業の事務局長を務める緒方三郎特任准教授によれば、熱心な受講生の間で異業種ネットワークが生まれており、実際に商品開発に結びついた例もあるという。今回のネットワークの発足は、修了生に交流と学びの場を引き続き提供することを目的にしたもので、参加者が自発的に学びたいテーマを提案して講義やセミナーなどを実施する。産地組合青年部と連携し、講演会やワークショップなども企画。産地活性化の輪を広げていく。

 同シンポジウムでは約40人の参加者がこれまでの取り組みを振り返るとともに、「売れる伝統工芸品に必要な条件は何か」「今、産地がするべきことは何か」「産地が大学に求めるのは何か」の3つのテーマについて話し合い、今後の取り組みを展望した。

 緒方准教授は「修了生の学習ニーズを吸収しながら運営することで、産地と大学双方にメリットをもたらす仕組みをつくりたい」と話している。

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