「白山ろくぼたん鍋プロジェクト」始動-弱みを強みに変え農山村再生へ

イラストで見る「白山ろくぼたん鍋プロジェクト」の概要

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 新たな地域資源の発掘と地産地消の取り組みにより、地域のにぎわい創出を目指す「白山ろくぼたん鍋プロジェクト」協議会のキックオフ総会が5月14日、白山市・吉野谷で行われた。

地域おこしにつながるアイデアを出し合う「白山ろくぼたん鍋プロジェクト」協議会のメンバー

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 ぼたん鍋とはイノシシ鍋のこと。近年イノシシに農地を荒らされるなどの被害に悩まされている白山麓地域だが、イノシシを「ぼたん鍋」に利用すれば立派な地域資源に変わる。同プロジェクトは視点を変えることで従来の地域の弱みを強みに変え、白山ろくの新たな魅力として活用していくのが狙い。併せて、山菜、野菜、豆腐、みそなど「鍋」の具材をすべて地域内で生産消費する地産地消も目指す。

 同協議会のメンバーは、地域の農業者や観光事業者、地域づくりグループ、行政など10団体から成る。各団体はすでに地場産の米・野菜のブランド化や、遊休農地を活用した観光事業の創出、グリーンツーリズムの推進などの活動を行っている。同プロジェクトの実施により各団体が連携し、それぞれが持っている知識や技術、モノを組み合わせて新たな地域資源を発掘することが期待されている。

 メンバーの初顔合わせとなるこの日は、座談会形式で地域おこしにつながるアイデアを出し合った。会長に就任した上吉野農場の中山明設さんは「ぼたん鍋プロジェクトは『地域の輪』が基本。皆さんでアイデアと解決策を出し合い、おいしいぼたん鍋が食べられるようにしましょう」とあいさつした。

 同協議会発足のきっかけは、北陸先端科学技術大学院大学(略称=JAIST、能美市)が開講する「地域再生システム論」講座。高齢化が進み耕作放棄地が増加する地域の現状に強い危機感を持った住民らが同講座を受講し、昨年地域の活性化案をまとめた。「ぼたん鍋プロジェクト」はこれをさらにブラッシュアップしたもので、農林水産省「農山漁村(ふるさと)地域力発掘支援モデル事業」に採択されている。

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