再開発が進められていた近江町市場(金沢市上近江町)に4月16日、「近江町いちば館」がグランドオープンした。地下1階、地上5階建ての同館は2007年3月に着工。昨年12月の一部開業で先行オープンした店と合わせて今回73店が出そろった。
1階は、同市場の鮮魚・青果38店に加え、新たにパン屋やドーナツ店など12店がオープンし全50店に。市場の豆腐店が湯葉専門店として出店した「しば田」では、湯葉を引き上げる作業を眺めることができる。そのほか、市場ならではの新鮮なネタを味わえる「もりもり寿司」「いきいき亭」や、パスタやドリンクを楽しめる「アルコ・メルカート」などの飲食店も。対面販売など昔ながらの市場スタイルを継承しながらも、多様なニーズに対応している。
2階は飲食店街。市場直送の食材を使った和食・中華・フレンチなど多彩な10店舗がオープン。回転ずし「近江屋伝兵衛」、海鮮丼「ひら井」、お茶漬け専門店「金沢屋吉右衛門」、加賀野菜と石川の魚介を取り入れたフレンチ「ラ・クック・ミニヨン」、天ぷらと鮮魚「鮮天」、新鮮野菜料理「あんやと」、日本料理「彩和食・口福」、広東料理と香港飲茶「仙桃」、和風ダイニング「海鮮市場料理・市の蔵」、うどん・そば「麺丼や」のラインアップで、あらゆる「食」を楽しめる。営業時間を23時までとし、市場という立地でありながら夜までにぎわう街を目指す。
地下1階は、総菜店、飲食店、ドラッグストアなど13店が出店。金沢の人気ベーカリー「ジョアン」、牛乳にこだわったジェラート「牛乳村夢番地」、はちみつと自然食品「みつばちの詩工房」、コーヒー豆と焼き菓子「キャラバンサライ」、和洋菓子「さくらスイーツ」、日本茶と甘味「良緑堂茶楽」、タマゴ焼き「だし巻屋」、イカ焼き「みなせん」、お茶漬け「だいあん」、立ち食いずし「うえの寿司」、ラーメン「らうめん侍の侍」、2階の中華料理「仙桃」の総菜店、ドラッグストアの「シメノドラッグ」と、使い勝手が良く気軽に立ち寄れる店が並び、休憩コーナーでは飲食もできる。
3階・4階には、今月4日に金沢市の公益施設「近江町交流プラザ」が開所しており、親子のふれあいスペース「ちびっこ広場」や6つの料理台を備えた「食育広場」、研修や会議に使える「まなびぃ広場」と交流スペースを備えている。また、「市民サービスコーナー」では住民票や印鑑登録証明書、戸籍謄本などの各種証明書などを取得できるほか、100台分の駐車場も新設し利便性を高める。5階は事務所フロア。「いちば館」を除く同市場のほかの店舗は、従来通り営業を続けている。
オープン当日の記念式典では、テープカットやくす玉割り、金沢幼稚園鼓隊による演奏などで華々しく幕開けした。オープンを記念し18日・19日は「春のむさしまつり2009」を開催し、多彩な食のイベントで「食の武蔵」をアピールする。「いちば館広場」で春の食材を使った大鍋料理を振る舞うほか、人気店の弁当「むさし弁当食べ比べ」や、地元サンバチームの踊り披露などで祭りを盛り上げる。同イベントの開催時間は、18日=10時30分~17時、19日=10~17時。