
着せ替え人形のリカちゃんをテーマにした「しあわせのリカちゃん展」が、しいのき迎賓館(金沢市広坂2)で開催されている。
2016(平成28)年に狭山市立博物館(埼玉県狭山市)で初開催された同展は日本各地を巡回し、金沢での開催は8カ所目。1967(昭和42)年に発売された初代から現在の4代目リカちゃんまで歴代の人形を展示。そのほか、企業やキャラクターなどとコラボした「ゆめみるリカちゃん」、四季折々の行事をリカちゃんファミリーで表現する「歳時記リカちゃん」、リカちゃん誕生から少女時代、結婚・出産などリカちゃんの人生を紹介する「リカちゃんアルバム」など、さまざまなコンセプトで209体を展示する。
開催地にちなんだ「ご当地コラボリカちゃん」の限定展示が特徴の同展。今まで長野県磐田市の「熊野御前(ゆやごぜん)リカちゃん」、福井県敦賀市の「敦賀赤レンガ ノスタルジーリカちゃん」などを展示してきた。今回、金沢では加賀染振興協会(小将町)が協力し、加賀友禅伝統工芸士の濱田泰史さんと田野美恵さんが、それぞれ制作した加賀友禅の着物を着せた「加賀友禅リカちゃん」を展示する。
同館事務局の林高博さんは「着物はサイズが小さくても生地の選定から手描き、染めまで全て加賀友禅の技法で製作している。黒髪ロングにリボンを付けた大正ロマン風のヘアスタイルのリカちゃんは、当館が1924(大正13)年建築の歴史的な建物を使っていることから特別に制作してもらった。着付けも人間同様の方法で行っており、精巧さや本物の質感を楽しんでほしい」と話す。
会場に親子連れや孫と一緒に来場した年配客、大人同士のグループなど幅広い世代が訪れていることについて、林さんは「誕生55年を超えるリカちゃんらしく、さまざまな年代の来場者から懐かしむ声や思い出を振り返る声が聞かれる。時代と共に移り変わるファッションやリカちゃんハウスなどから伺える生活スタイルの変化も見どころの一つ。リカちゃんで遊んだ幸せな記憶や楽しい気持ちを、展示を通して感じてもらえれば」と話す。
会場時間は10時~17時(最終入場は16時40分)。入場料は、一般=800円、小学生以下=500円、3歳以下無料。今月24日まで。