金沢・金箔工芸館で「めでたいもの尽くし展」-美術品40点展示

金箔工芸館で開催あれている「めでたいもの尽くし展」

金箔工芸館で開催あれている「めでたいもの尽くし展」

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 金沢市立安江金箔工芸館(金沢市北安江、TEL 076-233-1502)は現在、冬季展「めでたいもの尽くし」を開催している。縁起の良い動物や植物が描かれた絵画や、金箔があしらわれた器や屏風など「めでたいもの」をテーマにした同館所蔵の40点を展示する。

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 「邪悪なものが去る(=猿)」ことから猿回しの様子を描いた江戸時代の掛け軸、富士山と松を描いた明治時代の金屏風、デザインされた「寿」の文字を金糸で織り込んだ明治時代の内掛け、鯛をかたどった漆器に沈金が施された作品など、会場には「松・竹・梅」「富士山」「七福神」「鶴・亀」「猿」「吉祥文字」などの「めでたいもの」を象徴する美術品が華やかな雰囲気で並び、来館客も「めでたい」気分に浸れる。

 「めでたい」の言葉は、動詞の「めづ(愛)」に形容詞「いたし(甚)」が付いたもので、元来「愛する」「かわいがる」という意味。「うるわしい」「立派である」という意味も含み、見た目が美しく愛すべきものを指すともいう。人々はそうした言葉遊びの中に、悪しきものを打ち払い、自らの幸福を願って節目の行事や慶事の際に「めでたいもの」を求めてきた。同館の粟尚二館長は「当展の縁起の良い『めでたいもの』に囲まれ新しい年を迎えてほしい」と話す。

 同館は全国唯一の金箔専門の博物館で、金をミクロン(1万分の1ミリ)の薄さに延ばす箔打機や金箔ができるまでの工程と道具、金箔の色見本を展示している。製造工程の説明や熟練の職人による箔移しの作業の実演を行い、来館者は金箔を手につけ感触を試せるほか、金箔入りの茶菓を味わうこともできる。季節ごとに、色紙と和ハガキに金箔を貼る箔打ち体験のイベントも実施。年4回の企画展では鎌倉時代から現代までの美術工芸品を展示する。

 開館時間は9時30分~17時。入館料は、大人=300円、65歳以上=200円、高校生以下=無料(金箔入り茶・菓子付き)。箔打ち体験のイベント開催日は来年2月7日・8日・14日・15日で、参加費は800円。来年2月22日まで。

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