石川県内で活動する多様なジャンルの伝統工芸作家と職人による「工芸スニーカー展」と「工芸×生活アイテム展」が現在、しいのき迎賓館(金沢市広坂)で開催されている。
「石川に根付く伝統工芸を若い世代の人たちにも身近に感じてもらいたい」と、現代生活のアイテムでPRする同展。九谷焼・加賀友禅・輪島塗・山中漆器・金沢箔(はく)のほか、ガラス・金工などのジャンルから18人が参加する。
2回目となる「工芸スニーカー展」には、加賀友禅・輪島塗・山中漆器・金沢金箔・九谷焼・ガラス・金工などの技で彩った28点が並ぶ。山中漆器の技法でバラの花を表現したものや、うろこをモチーフにした九谷焼の作品など、ユニークなデザインのスニーカーが来場者の注目を集めている。
初となる「工芸×生活アイテム展」には、加賀友禅・金沢仏壇・金沢箔・九谷焼・山中漆器の作家らが制作したベビーカー・自転車(各2台)を出展。自転車のハンドル部分は山中漆器、ベルカバーは九谷焼、ホイールカバーには友禅の図柄を最新技術でプリントしたものなどが施され、進化する伝統工芸の技も披露する。
金沢箔を取り入れた洋服店「MAGIC」の木戸口智一さんと加賀友禅作家の太田正伸さんがコラボしたGジャンは、加賀友禅の華やかな色合いとぼかしの技術で「金沢らしさ」を表現する。
同展の事務局を務める太田さんは「伝統工芸は若い人にとって、敷居が高いというイメージがあるかもしれない。生活の中でなじみやすいアイテムと組み合わせることで身近に感じてもらえれば」と来場を呼び掛ける。
開催時間は10時~18時(最終日は、16時まで)。7月16日まで。