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金沢21世紀美術館で「安宅コレクション展」-中韓陶磁の名品が里帰り
(2008年03月05日)
金沢21世紀美術館(金沢市広坂1)で2月29日より、「安宅英一の眼 美の求道者 安宅コレクション展」が始まった。
「安宅コレクション」は、昭和の十大商社であった安宅産業が、事業の一環として収集した、後漢時代から明時代に限定した中国磁器150点と、高麗時代・朝鮮時代中心の韓国磁器約850点に及ぶ東洋陶磁の世界的コレクション。同展では、この中から国宝2点と、重要文化財11点を含む56点の中国・韓国陶磁器を公開する。これらが一堂に会する展示は今回が初めて。
中でも、国宝の「飛青磁 花生」や、重文の景徳鎮窯の壺や皿は目を引く。さらに、さまざまな種類を擁している鉄絵青磁、鉄地青磁、青磁辰砂彩、青磁白泥彩、青磁金彩、練上手などの、初期から末期に至るまでの「技法」「器形」「文様」のほとんどを含み、ほぼ朝鮮陶磁の全容を網羅した数々の陶磁器は、名品主義的網羅主義ともいわれる故安宅英一氏の目利きによるもの。
安宅産業創業家の安宅家は、石川県石川郡金石町(現金沢市金石町)の豪家で、金融業・肥料・衣料・輸入雑貨などを商った加賀有数の豪商。同家出身の英一氏は、同社取締役会長を務め、一代で同コレクションを推進・指導して築き上げたといい、今回開催する展覧会は「里帰り展」の意味も持ち合わせる。
同コレクション所蔵元の大阪市立東洋陶磁美術館では、改修による長期休館を受けて、今まで門外不出とされていたコレクションの金沢への巡回を実現したが、同館では、今回の展覧会が同館コレクションの集大成の展示とも言え、初めて展覧会のテーマに「安宅英一」の名前を冠し、その意気込みを示した。
開催に当たって秋元雄史・金沢21世紀美術館館長は「現代美術を扱う当館が、通常では石川県立美術館で展示される『歴史ある美術品』を、いかに現代美術とマッチングさせてご覧いただくかという点において、今回は実験的な試みであり、見所でもある」と話す。
会期中、共催となる大阪市立東洋陶磁美術館・伊藤館長による記念講演会や同館学芸員による記念講座、金沢21世紀美術館・茶室での記念茶会や展示室でのギャラリー・トークも行われる。近隣の金沢市立中村記念美術館(本多町3)や、金沢ふるさと偉人館(下本多町)でも関連展が開催される。
入場料は、一般=1,000円、65歳以上=800円。3月20日まで。
金沢21世紀美術館大阪市立東洋陶磁美術館金沢市立中村記念美術館金沢ふるさと偉人館
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