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金沢の水「加賀手まり」型ペットボトルで発売-観光客ら土産需要見込む

発売された「『金沢の水』クラフト手まり」

発売された「『金沢の水』クラフト手まり」

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 金沢市の犀川の水をペットボトルに詰めて販売している同市企業局は9月15日、地元の伝統工芸品である「加賀手まり」をかたどった新しい容器を導入した。2014年度末の北陸新幹線金沢開業に向け、兼六園や長町武家屋敷跡など、市内の観光地で土産用として売り出す。

発売された「『金沢の水』クラフト手まり」

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 商品名は「『金沢の水』クラフト手まり」。直径約9センチの球形のペットボトルで、刺しゅうと兼六園のことじ灯籠を表現したデザインが施されている。色は、秋の紅葉をイメージした赤と、冬の風物詩、雪づりを表した青色の2色。金沢美術工芸大学デザイン科製品デザイン専攻4年、村上沙穂さんが考案し、同大教授で産学連携センター長の浅野隆さんが監修した。

 球形のペットボトル容器を製造できるメーカーを関東で見つけるまでに約1年かかり、その後も試作と手直し、ラベルの色校正などを繰り返して、完成までにさらに約半年がかかったという「労作」で、同企業局施設部上水・発電課の課長補佐、谷村龍雄さんは「これまでにないデザインなので、オリジナリティーという点では誇っていいのでは」と胸を張る。

 中身は、市内の住宅や企業などの約2割で水道水として使われている犀川ダムの水350ミリリットル。同市の末浄水場(末町)で薬品を使わずにろ過されたもので、「まろやかで優しいおいしさ」という。

 同企業局は2009年、ペットボトル入りの水を購入したり、水道の蛇口に浄水器をつけたりする「蛇口離れ」の対策として、市民に地元の水のおいしさを再認識してもらおうと、ペットボトル入りの「金沢の水」を発売した。観光客が訪れる土産物店やホテルでの売れ行きが予想外に良かったため、市議会で議員から「新商品を作ってはどうか」と提案があった。これを受け、観光客をターゲットに据え、「金沢の伝統工芸」をキーワードにした商品の開発を進めてきた。

 希望小売価格は1本180円、2本セットは360円。販売場所は同企業局のホームページで確認できる。

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