東日本大震災から1年となる3月11日、伊勢真一監督の作品「傍 かたわら ～3月11日からの旅～」の上映と監督を交えたトークイベントが金沢のシネモンド（金沢市香林坊2、KOHRINBO 109 4階）で行われる。

　伊勢監督は、「日常をふわりと映し出した」映像を通して命や生きることのすばらしさを表現する独特の作風で知られるドキュメンタリー映像作家。昨年公開された「大丈夫。－小児科医・細谷亮太のコトバ－」は2011年度キネマ旬報文化映画ベストテン第1位を受賞した。

　「傍 かたわら ～3月11日からの旅～」は、伊勢監督が被災地に通い続けて撮影した最新作。東日本大震災の4日後、仲間のカメラマン宮田八郎が宮城県・亘理町にくらす友人のミュージシャン、苫米地サトロの安否を尋ねて被災地に入ったことから撮影が始まり、以来、毎月11日前後に亘理町と福島県・飯館村に通ってカメラを回し続けた。

　同館支配人の上野克さんは「被災地を撮影した作品はこの1年で何本も作られたが、その中でもばぬけて優れた作品。レンタル店に並ぶことはない作品なのでぜひ映画館に足を運んでほしい」と話す。

　当日は、「傍 かたわら」と「大丈夫。」の2作品を上映し、各作品の上映後に伊勢監督がトークを行う。タイムスケジュールはホームページで確認できる。トーク券の料金は1,000円。