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金沢能楽美術館で英在住作家の絵画展-現代美術と能楽世界が融合

金沢能楽美術館で開催されている「スクロール・ストーリー」の作品

金沢能楽美術館で開催されている「スクロール・ストーリー」の作品

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 金沢能楽美術館(金沢市広坂、TEL 076-220-2790)で現在、アートプロジェクト「スクロール・ストーリー」が開催されている。

金沢能楽美術館の外観

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 同展は金沢21世紀美術館(同、TEL 076-220-2800)で開催されている展覧会「ピーター・マクドナルド:訪問者」との共同開催。イギリス在住の若手アーティスト、ピーター・マクドナルドさんが金沢能楽美術館を訪問したことをきっかけに、新たに取り組んだ「能」をモチーフとした絵画19点を展示する。隣り合う両館のコラボは初で、マクドナルドさんの絵画世界と能楽の世界が融合する。

 「絵を描くこと」をパフォーマンス行為と捉えるマクドナルドさんは、2002年に頭の大きな人物画を描き始めた。以降、この人物像を造形言語の核に空港・学校・理髪店・カフェという日常の一場面や歴史上の画家の創作風景などを簡略化された図像と豊かな色彩で表現するようになった。

 同展に合わせてマクドナルドさんは、さらに現在、能の演目「高砂」からイメージを膨らませた新作も制作中で、11月26日に公開を予定している。

 同館学芸員の山内麻衣子さんは「金沢21世紀美術館の現代アートと伝統芸能である能を組み合わせてみようといった安直なコラボではなく、マクドナルドさんが能をパフォーミングアートの一つとして興味を持ち、その芸術性をリスペクトしたうえで生まれた作品。いまだかつてない、でもどこかで見たことのあるような、あるいはこれから起こりそうな不思議で楽しい能の世界が広がっている。能への新しい扉を開けに来ていただければ」と来館を呼び掛ける。

 開館時間は10時~18時。月曜休館(祝日の場合はその翌日)。入館料は、一般=300円・65歳以上=200円・高校生以下=無料・団体(20人以上)=250円。来年3月20日まで。

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