JFL所属の地元チーム「ツエーゲン金沢」は10月22日、金沢市民サッカー場(金沢市磯部町)で「ホンダロックSC」(宮崎市)と対戦し2-3で逆転負けした。ツエーゲンは8月6日のアルテ高崎戦で勝利した後、ホームゲーム5試合で白星を挙げておらず、観客はがっくり肩を落とした。
前半13分、ツエーゲンはコーナーキックからDFジェームズ選手がゴール前に寄せたボールを、FW平林選手がヘディングでゴールに押し込んで先制した。しかし、ロスタイムに入って間もなく、ディフェンスラインの背後に長いパスを送られ、ゴール前に駆け込んできたMFにヘディングシュートを決められて、同点に追いつかれた。
さらに後半はホンダロックの選手たちの動きをマークし切れず、15分と19分に合わせて2得点を許した。
絶体絶命のピンチを迎えた上野展裕監督が形勢逆転の期待をかけたのが、練習中に左太もも内側の内転筋を損傷し、「できれば使いたくなかった」というFW久保選手。途中出場した久保選手は監督の思いに応え、ピッチに登場するや、MF菅野選手からパスされたボールを左足で軽くゴールに蹴り込み、追加点を挙げた。
しかし、反撃はここまで。その後の攻撃は得点に結びつかず、試合は2-3で終了した。
ツエーゲンはアルテ高崎戦の後、アウェーでは3勝しているものの、ホームゲームの成績は4敗1引き分けで、サポーターから久しぶりの勝利を切望されていた。
上野監督は「(前半最後の得点は)裏をやられた。6番が飛び出すと皆、わかっていたのに、相手のボールに対してプレッシャーをかけられなかった。本当に悔しい」と無念さをにじませた。久保選手に対しては、「負けているということで出てくれて、1点取ってくれた」と活躍をたたえた。
久保選手は「(相手チームは1人が退場して)1人少なくなっているのに、相手が嫌がることができなかった。積極性も含めて、もっとできたと思う」と試合を振り返った。自身のけがについては「痛いところがなくてサッカーをできることはないと思っているので、けががあってもうまく力を出せるように頑張る」と真摯(しんし)な表情で語った。1点目を決めた平林選手も「前半ロスタイムの得点は防げる失点だった。チームとして足りないところがいっぱいある。個人的にも、ちょっと足が止まっていた部分がある」と反省を込めた。
ツエーゲンは後期第12節が終了した23日現在、勝ち点39(11勝8敗6引き分け)で、同リーグ18チーム中7位につけている。