金沢市民芸術村(金沢市大和町、TEL076-265-8300)で夏至の6月21日夜に「百万人のキャンドルナイト」が開催され、親子連れら参加者がろうそくの明かりの中で朗読や弾き語り、ダンスを楽しんだ。
環境省の「ライトダウンキャンペーン」と連動し、照明を消して、ろうそくの明かりでゆっくりとした時間を過ごし、日ごろいかに多くの電力を使っているか考えてもらおうと企画された同イベント。
照明が落とされた芸術村では、広場に設けられたステージの周りと、各工房の前を走る通路沿いに計約900本のろうそくが並べられた。中には、金沢市在住のキャンドルアーティスト「Candle ZEN(キャンドル・ゼン)」さんが製作した高さ1メートル、直径20センチの大型のものや球型のもの、アート工房スタッフが廃油を利用して完成させたもの、同芸術村のワークショップ元参加者らが作った石あんどんもあり、宵やみが深まるにつれ、青や白、赤の光が彩る幻想的な芸術空間に変化を遂げた。
ステージでは、日ごろ同芸術村のドラマ工房で定例講座を開いている「ヴォイスサークル金沢」が童話「キツネの夕食会」と「池の中の王様」を朗読。ミュージック工房から推薦を受けた金沢市在住のプロギタリスト杉野清隆さんは弾き語りを披露した。アート工房で活動する川合ロンさんと山田うんさんらは、アクロバットの要素も交えた「コンテンポラリーダンス」で観客を驚かせ、「アート工房コンテンポラリーダンス研究会」の会員も歌謡曲「サンパギタ」に合わせて浴衣姿で踊った。
金沢市内ではこのほか、尾山神社(尾山町)が「CO2削減ライトダウンキャンペーン」として、神門を照らす照明を20時から22時まで消し、石川県立歴史博物館(出羽町)も夜間のライトアップを取りやめた。